出来事(2021年)
2022年3月28日
修士2年(卒業)の羽原さんが水産学会で発表しました。
オンラインでしたが口頭で発表しました。少々緊張したとのことでしたが、良い発表だったと思います。組換えIGFBPを投与すると、血中のIGF-1量の平均値は変わらないのに肥満度との関係が出現するようになるという不思議な結果でしたが、ずっと目指していた生体内投与実験を行えてよかったです(作用もまがりなりにも出たし)。本当は、組換え蛋白を携えて米国の共同研究者のところに行き、ノックアウト魚に投与したかったのですが、近い将来の楽しみとします。
2022年3月23日
博士課程の崔聞達君の論文がアクセプトされました。
ニジマスの鰓Na+,K+-ATPaseの活性と体サイズの関係を調べたもので、ノルウェーとの共同研究をもとに、日本で追加実験を行いました。日本での飼育実験はもう少し早くから開始していればより明瞭な結果が得られたかもしれませんが、何とか形となってとてもほっとしています。おめでとうございます。本論文はニジマスに関する共同研究からの4報目となります。なかなかニジマスの反応は鈍いところがありますが、それが面白いところかもしれません。
2022年2月25日
卒論発表会が行われました。
大講義室にて少人数の対面とオンラインのハイブリッドで実施されました。色々苦戦したテーマもありましたが、終わってみればどれも良い結果が出て嬉しかったです。ハイブリッドでの発表では、オンラインの音声の調節が難しく、次回以降の課題となりました。ただ、制限がある中でも立派な発表でした。お疲れ様でした。
2022年2月23日
修士1年の井筒さんの論文がアクセプトされました。
世界中で養殖されているニジマスにおいて、成長の生理学的指標を評価した論文です。血中IGF-1とIGFBP-2bが正の成長指標として有用であることを実証しました。一方、他のサケ科魚類では負の成長指標として知られているIGFBP-1aと-1bは、血中でほとんど検出されないという興味深い結果となりました。そうすると、ニジマスはどのようにして成長にブレーキをかけているのかが気になります。井筒さんは、卒業研究のデータをしっかり解析し、頑張って論文にまとめたと思います。おめでとうございます。
2022年2月15日
修士論文発表を行いました。
修士の宇賀地さんと羽原さんが環境科学院の修論発表会にて発表を行いました。今年も、函館キャンパスの講義室で発表したものをオンライン配信する形式で行いました。二人とも質疑応答を含めてとても良い発表を行ってくれました。お疲れ様でした。
今年度は自身の担当大学院の変更もあったため、4つの分野の修論発表会に顔を出しました。色々聴けて面白かったのですが、スケジュールが収拾付かなくなり頭が混乱してしまいました。
2022年2月3日
学生の研究題名を更新しました。
修士学生と学部生が研究の中間・最終報告を行い、研究題名を確定したのでそれを反映させました。今さら?という声が聞こえてきそうですが、進捗状況に合わせてより具体化したもので、皆さん研究は頑張ってやっています。
2021年12月20日
修士1年の井筒さんが表彰されました。
HAKODATEアカデミックリンク2021研究発表会において、修士1年の井筒さんが優秀賞を受賞しました。ニジマスにおける各成長指標の評価を行ったもので、近年盛んになってきているサケ・マス類の養殖に役立つ点が特に評価されたようです。本研究発表会では発表チーム名を付けるのですが、彼女のものは「ますますにじます」でした。この名前は私も大変気に入っています。ますますの研究発展を期待します。おめでとうございます。
2021年12月4日
論文を追加しました。
共同研究者が、環境操作により海水養殖用のニジマス種苗を作出するプロジェクトの成果の一部を論文にしました。海水中で成長が停滞する”Stunting”と呼ばれる現象についてです。本プロジェクトからの論文は3報目で、筆頭著者がネガティブな結果も含めてきっちりと論文にしてくるところに感心しています。私たちのグループも成果を投稿予定で、無事に4報目となることを祈っています。
2021年11月13日
学生が比較内分泌学会で発表しました。
M2の宇賀地さんとM1の井筒さんが、オンラインで開催された第45回日本比較内分泌学会(金沢大学)にて一般発表(ポスター発表)を行いました。オンラインとはいえ、二人とも発表は緊張したようです。前半のM1の井筒さんの発表は最初は同席していたのですが、かえって質疑応答の邪魔になると思い途中で席を外しました。後半の宇賀地さんの発表は最初からいませんでしたが、多くの人に聞いてもらえたようです。学会で最先端やすごい研究の話を聞くと、刺激となるとともに自身の研究が惰性になっていないか不安になったりします。気を引き締める良い機会と捉えようと思います。
2021年10月14日
本年度のグループ写真をアップしました。
やっと研究室メンバーの写真を撮ることができました。学生と教員の都合を合わせるのはそれなりに難しく、今年もこのタイミングになりました。狙ったわけではないのですがOBも2年連続飛び入り参加してくれました。マスクは当然全員付けていましたが、撮影の時だけ外しています。念のため。
2021年10月2日
千歳水族館で一般向け講演を行いました。
「海と日本Project」のイベント「その”サーモン”どこからきたの?2021」が千歳水族館であり、その中で一般向け講演を行いました。小さいお子さん(小学校低学年・幼児)を連れた家族での参加が主体でした。小学校高学年向けに話を準備していたのですが、当日、顔ぶれを見て急遽修正を加えました。小さい子でもなるべく興味を持ってもらえるように、クイズの時間を多めに取ったのですが、少しでも興味を持ってもらえたとしたらうれしいです。でも、小さい子から養殖サーモンの安全性についての質問が出たのには驚きました。あと、北大魚類同好会というサークルのメンバーも飛び入り参加してしていただきました。ありがとうございます。
2021年9月16日
学会発表を追加しました。
令和3年度日本水産学会秋季大会が開催されました。修士2年の宇賀地さんと修士1年と井筒さんが口頭発表に申し込みました。本大会は実行委員会総務担当として携わったので、感慨深いものがあります。当初は北海道大学函館キャンパスにて対面開催を目指していたのですが、7月末から新型コロナウィルス感染が急激に再拡大したため断念となりました。開催自体が中止となった令和2年度大会を合わせると2年間の準備となり、さすがに疲れましたが色々と勉強になったのでよしとします。今は少し休みたいのですが、科研費の申請書書きが滞っているのでそちらを頑張ります。あ、投稿論文も止まっていました。
2021年8月26日
修士1年の林さんの論文がアクセプトされました。
サクラマス幼魚を異なる塩分に馴致した後に短期間の絶食・再給餌を行って、浸透圧調節、代謝、成長およびストレスのパラメータの反応を比較したものです。ストレスの指標としているインスリン様成長因子結合蛋白-1サブタイプの反応が興味深い結果となりました。サクラマス幼魚にとっては、2/3海水は中長期的にはストレスにつながっているようです。もっと早く論文を修正出来ればよかったのですが、水産学会秋季大会実行委員会としての業務でバタバタしてしまい、延び延びになってしまいました。でもコロナ禍で思うように実験できない中での成果が無事に形になってほっとしています。おめでとうございます。
2021年7月27日
本年度の学生実験(海洋生物科学実験II)を終了しました。
5日間の実験ですが、2週間以上前から実験魚の仕込み(シロザケ幼魚を異なる温度と塩分に馴致し、その後、絶食・再給餌処理)をTAの人たちに行ってもらいました。海洋生物科学科では馴染みの薄い生理学・生化学実験ですが、皆さん真面目に取り組んでいました。毎年異なる飼育実験を仕込むのですが、今年はウラ目的があり、ある仮説を同時に検証しました。結果、見事に外れたようです。なかなか面白いです。TAをはじめ、お手伝いをしてくれた研究室メンバーに感謝します。
2021年6月30日
オンライン海外学会で口頭発表をしました。
Society for Experimental Biology (SEB) 2021 Annual Conferenceにて、セッションの招待講演者として発表しました。セッション名は"Fish Growth and Environmental Effects"で、ヘルシンキ大学のポスドクと博士課程の学生が企画していました。このように若手研究者が学会で企画を出すのはとても良いトレーニングになると思いました。私も通常なら会うことのない研究者と話が出来て刺激になりました。発表内容としては、NPAFCと大まかな点では似ていますが、より生理学者向けにしました。後でビデオ録画を見返しましたが、自分の発表を聴くのはなんとも恥ずかしいものです。
2021年5月27日
オンライン国際ワークショップで口頭発表をしました。
NPAFC (North Pacific Anadromous Fish Commission) の国際ワークショップにて基調講演をする機会を頂きました。資源学・生態学・遺伝学が主な分野のワークショップですが、本研究グループが取り組んでいる生理学的な指標を用いた野外のサケ・マス類の成長評価を紹介しました。色々と質問をしていただき嬉しかったです。実験室で確立・検証した技術をサケマス資源のために活用していけたらと思います。
2021年4月30日
今年3月に修士を卒業した及川君の論文がアクセプトされました。
シロザケ稚魚の代謝・成長に対する淡・海水温の組み合わせの影響を飼育実験で調べたものです。淡水と海水の温度を魚にストレスを与えずに変えることは予想以上に労力がかかり、及川君がとても忙しそうにしていたのが思い出されます。サケ稚魚の初期減耗メカニズムの理解につながる興味深い結果も得られ、苦労が報われたと思います。おめでとうございます。
2021年4月29日
モバイル版に不具合?
いつもはデスクトップパソコン上で、PC版とモバイル版の動作確認をしているのですが、どうも実際に携帯で見てみるとメニューボタンが機能していないようです。急遽、モバイル用の各ページへのリンクを付けました。PCだと上部にメニューが2つ出てきますがご容赦ください。
2021年4月14日
島牧村にてサンプリング
島牧村漁協様の依頼で、放流前のシロザケ稚魚のサンプリングをしてきました。これまで本グループが取り組んできた、生理学的指標を用いた種苗性評価の実践の一つとなります。新メンバーも初めて本格的なサンプリングに参加しました。解析を早くしたいところですが、まずは新年度のバタバタを乗り切ろうと思います。
2021年4月1日
北方生物圏フィールド科学センターに異動しました。
4月1日付けで水産科学研究院から流動教員(期限付きの異動)として、北方生物圏フィールド科学センターに移りました。それに伴い、環境科学院担当から水産科学院担当に戻りました。また、水産学部の教育を担当するのには変わりありません。学生さんをますます混乱させる所属・担当となりましたが、新しい立ち位置で一生懸命頑張ろうと思います。
メンバーを更新しました。
4名の新メンバーが配属されました。昨年に負けず劣らず、”タレント”揃いと聞いています。すでにサンプリングの練習などは行っていますが、これから正式に研究室生活が始まります。行動制限がある状況ですが頑張ってください。